私が18歳の春。
1歳年下の彼女と訪れた、今は無き大阪エキスポランド。
定番のコーヒーカップに、当たり前のように乗り込む。
私の向いに座り、楽しそうにカップを回す彼女。
やめてくれ、と、止めようとする私。
構わずに、楽しそうに回し続ける彼女。
ハンドルを握ろうとするが、回転を止めることができない。
女性とは言え、慣性の力が加わると、なかなか侮れないのである。
全体の回転が止まって、満足げにカップを降りる彼女。
ぐったりとし、へなへなと這い出る私。
もともと、乗り物酔いし易いし、回転系には弱いのである。
彼女は、私の懇願を冗談だと思っていたらしい。
全く、冗談ではなかったのである。
あやうく、乗る前に飲んだメロンソーダが逆流するところだった。
あれから23年。
彼女は3児の母親となり、今も私の前に居る。
今日は、小2の末娘と3人でコーヒーカップに乗った。
上の二人に比べたら、末娘は大丈夫だろうと考えていた。
が、末娘は、乗るなりカップを回し始めた。
それも、今までに体験したことの無いスピードである。
やめてくれと頼む、私とカミさん。
構わずに回し続ける末娘。
もはや、気持ち悪いというよりも、危ないという早さ。
私など、まっすぐ座っていることさえできなかった。
途方も無く長く感じられた数分間が過ぎた。
回転が止まっても、世界はまだ回っている。
今なら私も天動説を唱えることができる。
コペルニクスも、こんな気持ちだったのだろうか。
体は、へんな汗でびっしょりになっている。危険信号だ。
ヤバイ。マジで、回転系には弱いのである。
同じように、カミさんもぐったり。
これは年の問題か、それとも自分で回すかどうかの違いか。
カミさんも、ようやく私の気持ちがわかったらしい。
時を経ること23年。遅すぎなのである。
少し休んで、回復したかなと思って、回転ブランコに付き合う。
すると、たちまち酔いが復活。
ダメージは、思いのほか大きかったようだ。
何でも、ほどほどにしておいた方がいいということか。
それとも、年齢の問題か。
ぐったりとした親と、元気な子供達を見ると、そんな気もする。
家族旅行の2日目は、そんな鷲羽山ハイランド。
瀬戸内海を望む高地にあって、景色は絶景であった。。



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